キッチンを構成する機器を知ろう【加熱機:コンロ】【ガス】派【IH】派

これからのキッチン

キッチン加熱機:コンロのあれこれは、別記事で国産・海外産/IH・ガスの内容を書きました。
キッチンを構成する機器を知ろう【加熱機:コンロ】

が、今回は大きく『どちら派』なのかの確認をされる際に、メリットデメリットの整理含め、ご自身やご家族にあう、機器がどちらなのか。選定するにあたり、まず初めに考えた方が良い事をお伝えします。

基本的には【ガスコンロ】【IHコンロ】という選択肢になりますので、今更説明は不要かと思いますが、それらをどちらも使ったことのある私が実際の体験も踏まえ、また最近の状況も併せてお伝えします。

熱源【ガス】

ガスコンロは実際に火が出る熱源なので、
「目視で火力が分かる」
「鍋やフライパンを離しても熱がある程度は伝わる」
「使う調理器具を選ばない」
という大きな〇メリットがあります。

実際に火が出るので、人によっては『料理を作っている』感が増す事もあると思います。

✖デメリットとしては、
「周りの空気も温めるので、夏場は暑くなりがち」
「五徳(ごとく)があるので、お手入れが少し面倒」
「火が出ているので、物が燃え、火事になるリスク」
などが挙げられます。

それらの事は皆さん十分に理解されていると思いますので、選定される際にお声の多い内容をお伝えします。

◆「土鍋・中華鍋を使いたい」
=なべ底の形状や素材によってIHは対応不可。
※IH対応土鍋などもありますが、IHメーカーが推奨していない物もあるので、ご注意ください。
◆「あおり・炙り料理をする」
=IHはプレートから離すと熱が伝わらないので、料理内容によっては対応できない。
◆「直火でグリルを使いたい」
=魚焼きグリルもガスの場合は火が出るので、直火での調理が可能。

という感じでしょうか。

一時はキャンプブームもあり、キャンプの直火で使う調理道具を家でも使う!という事であれば、ガスの選択が間違いないかと思います。

ガスの場合の注意点は、都市ガス(13A)かプロパンの2種、供給方法があり、それに応じた商品選定をする必要があるので、地域や建物の仕様の確認が必要になります。
※都市ガスは水道同様、地中にガス管が埋設されており、そこから使う分だけ供給させる内容で、プロパンは外に設置するボンベからガスを共有して使用するスタイル。

プロパンは田舎や整備が間に合っていない一部の都市部でも可能性があるので、地域に応じて事前確認が必要です。

コンロも都市ガス用とプロパン用で異なり、違う機種を入れた場合、ガスの火が小さかったりするなどの不具合が生じます。

熱源【IH】

IH=電磁誘導加熱(Induction Heating)の略語となります。
構造・原理的な話は置いといて、基本、IH対応の鍋やフライパンを使う必要があります。
(簡潔に言えば、磁石がくっつくかどうか。です)

※一部のIHでは『オールメタル』機能がある商品もあり、それだと、通常対応していない鍋やフライパン(アルミや銅、多層構造等)なども使えたりするので、調理器具の選定幅が広げる事も出来ます。
(コストパフォーマンス及び熱効率的に、個人的にはオススメではないです)

〇メリットはプレート部がフラットなので、
「掃除の手間が軽減される」
「火が出ないので安全で環境は暑くなりにくい」
「熱効率が高いのですぐに調理器具が熱くなる」
などが挙げられます。

✖デメリットは、熱源が見えないので、
「温度感を目視出来ない」
「調理器具の選定をしないといけない」
「鍋やフライパンを離すと熱が伝わらない」
など、概ねガスと逆な内容がメリット・デメリット共にある感じです。

選定されるお客様の声はこんな感じ

◆「とにかく手入れが楽なのがいい」
=ゴトクやバーナー部がないので、吹きこぼれてもサッと拭くだけ。
◆「暑がりなので、出来るだけ良い環境で調理したい」
=調理器具しか温めないので、空気は綺麗だし、熱くならない。(調理器具が熱くなり、それで蒸気や熱が空間に広がりますが、ガスはそれプラス周りの空気も温めているので、比較すると結構な差があると思います)
◆「出来るだけ時短で作業したい」
=お湯を沸かすのはIHの方が早い事でもわかるように熱効率がいいので、作業時間も短縮できる。

という感じでしょうか。

最近の採用率はどちらかというとIH優位に進んでますね。

熱源【ハイブリッド】

今までの内容を見て、どちらも一長一短あり選べない!という方は、どちらも使う事が出来る商品もあります。

1枚のプレートでガス・IHどちらも付いている機器や、コンパクトなガスコンロとIHコンロを組合せ使える。そんなハイブリッドな機器もあります。


【リンナイ株式会社:MY CHOICE〈マイチョイス〉シリーズ】

ハイブリット検討時の要望例をあげると下記のような感じです。

◆「二世帯で1つのキッチンを使い、親世帯はガス派、子世帯はIH派」

◆「ご夫婦でしたい料理内容が異なり、ご主人様がガス派、奥様はIH派」

◆「お気に入りの鍋がIH非対応。お鍋の種類によって使い分けたい」

良い所取りな機能ですが、✖デメリットとしては、
「熱量が少し小さい場合がある」
「魚焼きグリルが付かない」
「開口サイズが通常のコンロとは異なるので、買い替え時など注意が必要」
などがありますので、特殊な内容を検討される場合は、出来れば10年後、20年後どうなるかという長い目線でも考えた方が良い内容です。

また、コンロをビルトインする事はやめ、卓上で使えるガスコンロやIHコンロを使う時だけ利用する。という方法もあります。


【アイリスオーヤマ株式会社:卓上IH】

災害時にもカセットガスコンロだとボンベがあれば使用出来るので、ガスや電気が復旧されない事が万一あったとしても、温かい物が飲めたり、食べれたりするので、1台はあった方がいいかもしれません。


【岩谷産業株式会社:カセットガスコンロ】

個人的な見解

さて、私個人的に熱源は【IH】派です。

今の住まいはガスコンロで、焼き飯や炒め物をする際の鍋振りの動作は好きで楽しく使えてますが、過去IHを使っていた時のように掃除が楽ではなくなったので、ちょっと億劫です。見た目もスッキリはしていないし。

あと、夏場の調理時間をどう考えるか。夏場のキッチンは暑い環境+暑くなる熱源なので、ガスの場合は特に周りの空気も温めるので、暑がりな私としては料理に向き合うことが結構億劫になります。
(掃除も含め、夏場はダブルで嫌な季節です)

ただ、やっぱり火を見ながらの調理は「料理をしている!」感をIH以上に感じられるので、楽しさには繋がってるので、なんとか頑張って掃除や夏場も乗り切れてます。
(キャンプでも直火で調理するのが楽しかったりするので、その感覚があるのかもです)

まとめ

ガス・IH選定で重要なのは【作る料理の内容】【清掃性】【対環境】なので、優先順位を明確にしながら、上記内容も参考に良し悪しを確認し、自分のスタイルに合った熱源の選定をしてもらえたらと思います。

「賃貸VS持ち家」
「戸建てVSマンション」
「ガスVSIH」
これらはどちらかだけ正解!という事は無いですが、これから新築される方や改装で大きく変更できそうな方は、ガス・IHどちらにも対応出来るように、工事の段階でガス管と電気配線、どちらも対応しておくことをオススメします!

「ガスVSIH」改め『ガス⇔IH』で理想の調理スタイルを未来でも叶えましょう!
(お金持ちの方は他のVSも⇔が付くよう方もいらっしゃると思いますが)

オール電化の場合は難しいですが、ガスも併用される方であれば、将来含め、生活に合わせてどちらにも対応できるようにすれば、後々楽に交換対応だけでガス⇔IHの切り替えが可能になります。

あと、余談ですが国産コンロではほぼついている【魚焼きグリル】に関して、個人的には付けておいて損はないと思うので、その内容も別記事でまとめる予定です。

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