『食洗機』
食洗機、今は無くてはならない存在になっている家庭も多いはず。
一昔前は「入れにくい」「しっかり洗えてない」「予洗いが手間」など、色々な意見が飛び交い、贅沢品なイメージもありましたが、最近は『水栓』『加熱機』と並んで当たり前に検討される方が増えています。
多少デメリットもありますが、それを超えるメリットが大きく、個人的にも導入検討は日々オススメしているので、迷っている方は下記記事を参考に検討してください。
種別
大きく分けて種別としては、下記内容があります。
【国産メーカー/海外メーカー】がメイン検討材料。この選択肢で大きく内容が異なります。
そして【フロントオープン型/引出型】の検討。これは上記【国産/海外】が決まれば、必然的に決まる内容でしたが、最近は国産でもフロントオープンの選択肢もあり、開け方の違いが、庫内の使い方の違いに現れるので、必ず確認しておきたい内容です。
その他【幅450or600】+国産引出型の場合【深型/浅型】と【ドア材/パネル材】の選択肢もあります。
文化の違いや使用感もそれぞれ異なるので、価格・デザイン・サイズだけで決めず、機能の違いなどについても理解を深め、使用するシーンを想定しながら読み進めてください。
※今回はキッチンに組込む『ビルトインタイプ』に絞って書いていきます。
最近は卓上の食洗機も人気があり、開発もされているので、キッチンはあるが食洗機が無い方、賃貸でキッチンを触れない方などは、スペースの問題もありますが、そちらの導入でも良いかと思います。
国産メーカー
国産メーカーのビルトイン型食洗機では【パナソニック】【リンナイ】の2社となってます。
【パナソニック】
詳細説明は不要かと思いますので、早速内容から。
シリーズは7種あり、価格は\391,600-~\163,900-まであり、予算やライフスタイルに合わせて食洗機が選定出来るラインナップがあります。
■ハイグレードな『9Plus』シリーズ(\391,600-~\313,500-)
最新の機能を搭載したこのシリーズ、吐出した2つの機能として【液体洗剤自動投入】【ナノイーX送風】があります。
【液体洗剤自動投入】
読んで字のごとく、勝手に洗剤が投入され、毎回入れる必要がない機能。
洗剤の投入が自動化だけではなく、運転操作も2ステップで完了するので、誰でも簡単に操作が出来、日々のちょっとした手間が省け、洗剤の無駄も無くなります。
洗剤タンク満タンの食洗機用液体洗剤(※高粘度不可)で、約30回の運転が出来る様で、毎月1回の使用時は補充月一で行えばいい計算です。
【ナノイーX送風】
庫内のニオイ抑制と除菌の効果があるナノイーXを送風ふん店で庫内・食器を清潔に保つことが出来る機能。
2通りの時間括りでの使用方法があり、24時間ナノイーX送風運転を続け、食器を清潔に保つ保管庫としての使用と、12時間ナノイーX送風運転の場合は、まとめ洗い後の保管庫としての使用を想定されているようです。
小さいお子さんがいらっしゃる家庭や、臭いに敏感な方には嬉しい機能になってます。
(洗い終わった後、少しムッと来る臭いが残る事もあるので、それが軽減されるのであれば、良いですね)
■価格を抑えつつ、機能も豊富な『M9』シリーズ(\246,400-~\215,600-)
こちらは価格と機能のバランスが良いので、色々と説明して特にご希望や拘りが無い場合にはオススメするシリーズです。
【ストリーム除菌洗浄】は他下位のシリーズにも付いてますが、【3Dプラネットアームノズル】【省エネナビ】【かご形状】の3点が上位シリーズと同等なので、良いところ取りな内容です。
【ストリーム除菌洗浄】
高温・高圧水流で洗うと同時に殺菌も出来る機能。
50度以上の手洗いできない温度で、尚且つ垂直に2mも飛ぶ高水圧でしっかりと洗える事で除菌も行っています。
【3Dプラネットアームノズル】
この機能がある事で、庫内の隅々まで効率よく洗浄水を幅広く噴射されるので、今までの洗浄力よりも更に高くなっています。
昔よく言われていた「しっかり洗えてない」「予洗いが手間」に関してのメーカー開発努力で改善が日進月歩で進んでいると感じる機能です。
【省エネナビ】
汚れの量や食器の量、室内の温度をそれぞれ3つのセンサーが検知し、自動的に節水・省エネ・時短で運転する機能。
食洗機のうたい文句としては、手洗いより水の使用量が大きく削減できる。でしたが、更にこの機能搭載をすれば、更に節水が出来ます。
他にもセンサーで汚れを感知して必要以上に洗いすぎないようにしたりもするので、見えない所でしっかりとランニングコストを削減し、地球環境にも優しい機能となってます。
【かご形状】
こちらも洗浄効率を上げる役割を担っている部分。
4種の上かご状態変化でセッティングする食器や鍋など、洗う物に応じて可変対応が出来、効率よく出し入れ・洗浄が出来る機能が『ムービングラックプラス』。
上位機種には更に『ちょこっとホルダー』が付いており、小さいお皿や、お菓子作りの型などを置けるスペースになり、軽い物の場合は上かごの位置調整で飛ばないように上から抑える事も出来、今までストレスだった箇所もこれでスッキリ使う事が出来ます。
■幅広な食洗機【M8ワイド】シリーズ
こちらは幅が600mmある大型のタイプ。食器の点数は7人分(日本電機工業自主基準)の50点入る幅広タイプ。
※450mm幅の深型は6人分48点(6人分44点も有)なので、そこまで大差はないかもです。
浅く広くの仕様なので、深いのが使いにくく、でも沢山食器は入れたい方にオススメの機種。
でも『幅が広い=キッチン収納のスペースが減ってしまう』ので、バランスの検討が必要です。
■特殊な機能【フルオートオープン】
こちらは【9Plus】と【K9】シリーズの上位タイプのみに搭載されている機能。
ドアを2回ノックすれば、引き出さなくてもフルオートオープンするので、ハンドルレスデザインで全てキッチン面材で組込が出来、意匠性が高まります。
(操作部はドアを開けた上面にあります)
手が汚れていても汚さず、またネイル等されていても気にせず開けることが出来るのもメリットです。
※機能解除も出来るので、ハンドルレスの仕様によっては手動に戻し、お子様のいたずら等の防止対策も可能です。
【リンナイ】
リンナイでは、基本グレードが3種あり、価格は\247,060~\177,870-まであり、パナソニックよりお手頃な価格で採用検討が出来ます。
■『ハイグレード』シリーズ(\245,080-~\215,600-)
標準か深型の2種で、機能として【エコギア】【フリーラック】があります。
【エコギア】
パナソニックで言う「省エネナビ」
節水・省エネを2つのセンサーでチェックし、実現している。
【フリーラック】
上部のラックが追加されており、さまざなシーンに合わせて可動させて使う事が出来る機能。
■『ミドルグレード』シリーズ(\221,100-/\191,400-)
こちらはコース数が一番多く9種類あり、ハイグレードにない『少量』というコースがあります。
またこのグレード以上は『重曹』も使えるコースがあり、稀に食器洗剤ではなく、重曹で洗いたい。という方にご案内する事があります。
あとは、カビ菌やニオイを抑える『プラズマクラスター』も搭載しており、乾燥時に外気から取り込まれる空気をプラズマクラスターイオンが浄化します。
■特質内容の『フロントオープン』(\247,060-)
リンナイ食洗機の中では一番高額で、国産では唯一の『フロントオープン』タイプの開閉仕様となってます。
機能は多くなく、コースも5種とスタンダードな内容ですが、引出式の入れにくさが無い、人気のタイプです。
かなり宣伝もされており、注目度は高まってます。
海外メーカー
続いては、年々要望数が多くなっており、最近では対応出来なかった国産キッチンメーカーもあまりの人気ぶりに採用できる機種が出始めている海外メーカーの食洗機についてです。
認知度が高いメーカーは【ミーレ】【ガゲナウ】【ボッシュ】の3社で、他には【アスコ】【アーエーゲー】などがあります。
国産との大きな違いは『乾燥機能だけ個別に使えない』『庫内の大きさが大きい』の2点が挙げられます。
【ミーレ】
Mieleは海外メーカーの中でも一番認知度があるメーカーと言っても過言ではないかと思います。
また海外メーカーの中では選択できる機種が国産のように豊富にあり、予算や性能に応じて選択できるメリットがあります。が悩まれる方も多いので、デメリットになる事もあるので、予算と必要な機能を見極められるよう、各モデルの内容・機能を確認するようにしましょう。
採用の多い幅600mmの『G7000』シリーズでは、大きく分けて4種あり、それぞれ価格・機能・デザインが異なります。
■G7104(\429,000-~\462,000-)
一番価格を抑えた機種で、標準的な機能が装備されているモデル。
プログラム数は8種(パワーウォッシュ/75℃/エコ/自動/ジェントル/クイックパワー/庫内洗浄/エクストラクワイエット)+オプションが2種選定出来、普通に使う分には何ら問題のないモデルとなってます。
また幅600mmは現在、すべてのモデルで『オートオープン機能』がついており、これは乾燥促進の機能で、運転終了後に自動で扉が数センチ開き、内部の湿気・蒸気を外部に逃がす仕様となってます。
海外メーカーは基本[余熱乾燥]なので、国産の[強制乾燥]と異なり、乾燥の具合が余熱具合及び入れる食器によって変わるので、乾燥機能をより高めるための機能となってます。
■G7314(\484,000-~\517,000-)
こちらはミドルグレードで、プログラム数が10種(追加:すすぎ/ソーラーセーブ)+オプション3種に増え、このモデル以降は『AutoDos』という洗剤自動投入が付いているモデルとなってます。
ミーレ純正の洗剤しか対応してませんが、これを入れておけば、毎回洗剤を入れる手間が省け、プログラムに応じて適切な内容の洗剤が自動投入されます。
(1ディスク/1980円で、約20回程度の運転が可能)
あと、WiFiコネクト機能もあり、専用アプリよりオートスタート機能など設定が可能となります。
■G7514(\594,000-)
こららはハイグレードモデルで、下位グレードとの違いはプログラム数が13になり(追加:ボトムソロ/グラス/パスタ・パエリア)となり、他大きな違いは『ブリリアントライト』という庫内灯が付いています。
庫内はやはり照明が無いと暗く、仕上がりや状況の確認がしずらい為、ライトがあればスライドせずとも中で確認が出来、またこのライトの高級感演出も相まって、使う楽しさを上げる役割も担ってると感じます。
また構造の違いはそこまで大きくないですが、『マキシコンフォートCバスケット』という内容に変わっており、これは下段バスケットにグラスホルダーの仕様が2つ追加され、充実しています。
(⑩高さ調整可能なMultiClip付きFlexCareグラスホルダー)
(⑪可倒式ボトルホルダー)
■G7914(\759,000-)
こちらが最上位モデルで、まず日本語表記のテキストが5行表示で、尚且つ『Mタッチディスプレイ』になっているので、操作感がスマホのように、パネルにタッチして選択する仕様。
そして、プログラム数はG7514と同様ですが、オプションが2種追加(エクストラクリーン/エクストラドライ)されてます。
■G7964(\858,000-)
こちらもG7914の最上位モデルですが、この機種はオールドア仕様で閉めている時は食洗機がある事を感じさせないデザインとなってます。
なので、開け閉めするハンドルも基本付けない事が多く、『ノック2オープン』という機能で開けるのがメインとなります。
パナソニックでも2回ノックすると開く仕様がありますが、恐らくこのミーレの仕様を引出タイプの自社製品に取り入れられたのかと思います。
また、数字品番以降にも英文字が付きますが、それぞれ操作箇所・ドア材対応内容の違いを示してます。
『SCU』=前面操作+標準ドア装備タイプ(ミーレ製のドア材ホワイトのみ)
『SCi』 =前面操作+ドア取付専用タイプ(キッチンメーカーが対応するドア材の取付)
『SCVi』=上面操作+オールドアタイプ(キッチンメーカーが対応するドア材の取付)
後サイズ違いで幅450mmタイプもあるので、キッチンサイズや家族構成、入れる食器・調理器具等の内容でサイズ検討はして頂くのが良いです。
家族が少なくても、たくさんの調理器具を使って、大皿~小皿まで様々あり、鍋やフライパンなども沢山使われるのであれば、幅600mmある方が良かったりもします。
【ガゲナウ】
GAGGENAUは高いブランド力とバスケットの剛性、洗礼された見た目のシャープさなど、高級感があり、人気の高いブランドとなってます。
ガゲナウは幅600mmが2機種、幅450mmが1機種なので、サイズを選べば内容がほぼ確定します。
■幅600mm(\569,800-~\726,000-)
2種選択できる内容が『オールドア材仕様:DF270400F』『前面操作パネル仕様:DI260400』の2種で、操作部・ドアの開け方の違い以外の機能は同じで、プログラム数6+オプション4の構成。
グレードが高いモデルなので、LEDライトが庫内に付いており、また乾燥促進の機能として『ゼオライト』があり、これは湿気を吸収しつつ発熱する環境にやさしい鉱物が食洗機内部にあり、運転後の湿気を熱に変え、乾燥を促すシステムで、エネルギーとスピードアップにつながる機能となってます。
『オールドア材仕様:DF270400F』仕様に関しては、プッシュオープン対応しており、ハンドルレスデザインがミーレ同様対応可能となってます。
■幅450mm(\404,800-)
サイズが450mmの場合、1機種しかないので、選ぶ楽しさはないですが、逆に迷わずに済むので、「ガゲナウの幅450で」というだけで、オーダー完了です。
【ボッシュ】
Boschはユーロモニター調査2022年販売実績に基づく「世界No.1ブランド」です。
食洗機に関しては、過去に日本から一度撤退している実績がありますが、世界シェアは安定しており、今後日本でも導入が増えていくメーカーになります。
ボッシュの商品ラインナップは幅600が2機種、幅450が2機種の計4機種あります。
■幅600mm(\423,500-)
2機種の選定は、【フルドアタイプ】か【前面操作タイプ】かどちらか。どちらも価格は同価格の\423,500-で、他メーカーより安価。
【フルドアタイプ】仕様の場合は足元にタイムライトが表記され、運転状況が分かるようになっている。
乾燥に関してはガゲナウ同様『ゼオライト』がついており、乾燥促進されています。
■幅450mm(\273,900-~\363,000-)
こちらは乾燥機能の『ゼオライト』ありかなしの『スタンダード(余熱乾燥)』か選択出来ます。
『ゼオライト』は幅600をコンパクトにした充実内容で、『スタンダード』は価格を抑えたモデルで、国産機器と比較しても手を伸ばしやすい価格帯での展開をされています。
【アスコ】
こちらはまた、後程。
【アーエーゲー】
こちらはまた、後程。
まとめ
各社の情報を書くだけでも、かなりの情報量があるので、検討の際はじっくり腰を据え、決めていきたい機器、それが【食洗機】です。
使いだすと使わない事が不便に感じる『食洗機』の導入検討は是非行って頂き、食後の豊かな時間を過ごして頂きたいです。
そんな私のオススメは圧倒的に『海外メーカー』です。
容量・入れやすさ・洗浄能力において、高いパフォーマンスをしてくれるので、『海外メーカー』だったらどこでも基本的には問題ないですが、色々と比較検討したい方は【ミーレ】、予算重視な方は【ボッシュ】、品質・ブランディング重視の方は【ガゲナウ】という感じかなと思います。
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